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血と汗と涙、というより、ただそれが日常だった。
テスト前の1週間だけが、唯一の休みでした。 それ以外の日は、朝から晩まで吹奏楽部。授業が始まる前に約1時間の朝練。放課後は音楽室に直行して、7時ごろまで練習。コンクールが近づくと、9時まで残ることも普通になりました。 今になって思えば、すごいスケジュールです。でも当時の私は、つらいとも思っていなかった。それが当たり前の一日だったから。毎朝早起きして、サックスを吹いて、帰る。それだけのことが、ごく自然に繰り返されていました。 入部してすぐに楽器を渡してもらえるわけではありません。 最初の数週間は、まるで運動部。マラソン、腹筋、背筋。「吹奏楽部なのに?」と思ったけれど、管楽器には体幹も肺活量も必要で、今になれば意味がよくわかります。発声練習もありました。声を出すことと、息を吹き込むこと。根っこのところでつながっているんですよね。 体が慣れてきたころ、ようやくマウスピースだけを渡されました。楽器本体はまだ先の話。廊下や屋上でひたすら息を吹く日々。ぴーひゃらら、とひどい音しか出なくて、恥ずかしいような、おかしいような。屋上の風にのって、その情けない音があ
aimatsuo
18 時間前読了時間: 3分
フルートのつもりが、サックスだった。
中学校に入学して、最初に迷ったのは部活のことでした。 小学生のころから好きだったバレー部に入ろうと思いながら部活見学の時の顧問の先生のお話に惹かれ吹奏楽部に入ろうと決めていました。そして家にフルートがあったので漠然と、「吹奏楽部に入って、フルートを吹いてみたい」と思っていたんです。理由なんて特にない。ただ、フルートってなんとなく、きれいで、繊細で、自分に合いそうだなと。そんな、軽い気持ちでした。 何度かの部活見学後の音楽室をのぞいたとき、金管も木管もいろんな楽器の音が混ざり合って、なんだか楽しそうで。よし、ここにしよう。そう決めて、入部届を出しました。 ところが、入部してすぐに顧問の渡辺秀之先生に呼ばれました。 「君は、サックスをやりなさい。サックス向きの口をしている。」 え、と思いました。フルートじゃないんですか、と口から出かかりましたが、先生の言葉にはなぜか逆らえない雰囲気がありました。当時の先生は全国大会を目指す吹奏楽部を率いていた方で、楽器の向き不向きを見抜く目があったのかもしれません。でも、中学一年生の私にそんなことはわかりません。ただ
aimatsuo
9月25日読了時間: 3分
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